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管理人黒峰の日々の徒然。 主に視聴アニメやらでの叫びなど。なんだかんだうだうだ言ったり空元気でテンション高かったり色々!
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これ、載せて良いのかしら…?と延々悩んだんですが、
なんだかもう開き直っちゃった感じで恥晒しです。←

BでLな上に、かなり特殊な設定入りまくってるカオス状態の小説になりますので、
注意事項には必ず目を通して頂きますようお願い申し上げます。


【注意事項】
以前別館で掲載していたリボーンのつなひば(※逆にもなります)小説です。
皆さん並中の生徒ですが、ツナさんの方が年上です。委員長は後輩です。
なので、原作初期ぐらいの時間軸ですが、ツナさんが割と落ち着いています。
落ち着きすぎて少々腹黒い…?ところもあります。ダメツナでもあります。

そして最大の注意点は、雲雀さんの性別がおにゃのこです。女子です。
特別何をしてるわけでもないですが(名前や口調に変化は付けていません)、
性格はほんのちょこっと乙女になってるかもしれません。

何気に連作なので、この先読み進めて頂く際にもバッチコイ!な方のみでお願いします。


全作通してツナさんの惚気みたいなもので出来ています。
この回は腹黒→ツンツンなツナ→ヒバです。お付き合いはしてません。

タイトルはお題として空飛ぶ青い何か。様よりお借りしています。
(サイト閉鎖に伴い、加筆修正した上での再掲載になります※加筆修正2011/3/8)

我が並盛中学校に於ける有名なモノ。


比較的広い敷地と校舎。

校門から続く桜並木。



数あるその中でも最たるモノ、それは―――………




『並盛中風紀委員長』




聞こえてくる本鈴のチャイムは今日も少し遠い。

別に俺の耳が衰えている訳じゃなくて、単純に距離的な話だ。

俺の目の前には、本来ならばこの時間には見る者はいないはずの校舎を囲む塀が続いている。


何故かというと―…



「沢田綱吉」



同年代にしてみれば少し低めのハスキーボイスが俺を呼び止めた。


目の前には、見慣れた女の子が腰に手を当てて立っている。

着ている制服をよく見ると、型は似ているが他の女子達とは色合いが違う。でもちゃんとした並盛中の生徒だ。



「おはようございます、雲雀さん」



呑気に挨拶してみせると、その子はいっそう渋い顔をした。

不機嫌全開、といった風に。



「全然早くないんだけど。日本語、分かってる?」

「あはは、これでも学年最下位を争う落ちこぼれなんだけど」

「…やっぱり分かってない」

「分かってないついでに、毎朝ご苦労様です」



短く揃えられた、艶のある漆黒の髪に触れようとして距離を縮めた。

途端、つれない猫のように顔を背けて憤然とスカートを翻す。



「そう思うんだったら、いい加減遅刻しないでくれると助かるんだけど」



俺の冗談を否定するのにも疲れてしまったのか、相手にしてもらえなかった。

颯爽と歩き出し、後ろに控えていた数人の学ラン男子に指示を出しに行く。



我が校で最も有名なモノ。


彼らの左腕にある腕章の文字。

並盛中風紀委員。


朝から校門を陣取っている、制服でもない黒い学ランを身にまとった集団。

その名の通り、並盛中の風紀を取り締まるのがその仕事だ。

…ただし並盛中に止どまらず、この町全体に影響する程の恐ろしい権限と権力を握っているのだが、それはまた別の話。


明らかに異色な彼らの中で名物とも言えるのが、彼らを統べる委員長、雲雀恭弥の存在。


誰より並盛中をこよなく愛する委員長様。

整った顔立ちと凛とした雰囲気、闇色の髪がいかにも風紀委員らしい、きっちりしたイメージを作り出している。

そしてそのイメージ通り、いやそれ以上に規則にはとても厳しい。

風紀を乱す不良には絶対容赦しないし、時に警察よりも遥かに強い権力をもって彼らに制裁を下す。
(彼女の言い方に直すと咬み殺すというらしい。)


しかし自分が並盛の規律だ、とか弱い者同士群れるな、とか少し横暴なところはあれど、俺にとっては愛嬌に見えてしまうのだから面白い。


そんな彼女の毎朝の仕事が、まず遅刻した生徒の取り締まり。

そして俺も取り締まられるその一人。



「聞いてるの沢田綱吉。」



眉間に皺を寄せた彼女に睨みつけられていた。



「す、すみません…何の話でしたっけ?」

「今月の遅刻総数トップに課す罰の話。」

「そのトップって…やっぱり俺ですか」

「君以外に心当たりあるの?2回連続で罰を受けておいて。」

「う……確か先月は校庭と中庭の雑草抜きで、その前は全校男子トイレ掃除でしたよね。そろそろ、ネタも尽きてきたんじゃあ…」

「これだけやっても懲りないんだから、そろそろ本気で痛い目みとく?」



不穏な光を瞳に宿して、彼女は隠し持っていた金属の端をちらりと覗かせた。

彼女の愛用する武器、トンファーだ。

あれの餌食になった不良の数は計り知れない。



「遠慮します。雲雀さん強いから」



トンファーに煌めく鈍色の光を見て、俺は即座に首を横に振った。

女の子だからって油断してかかると再起不能にもなりかねない実力者だって知っているから。



「断る権利、あると思ってるの。」



きっと誰もが恐れおののくのであろう切れ長の瞳を俺は平然と見ていた。

いや、正確には平然としてはいない。

獲物を見つけたような顔でさえ、ただただ綺麗だなぁと思って見惚れていた。


そんな俺の態度が気に入らなかったのか、彼女はまた片手を腰に当てた。



「…ホント、学校始まって以来の問題児だよね」

「雲雀さんが入学する前は分かりませんよ?」

「入学して以来、君以外に遅刻のペナルティを科したことないのに説得力ないよ」



この言葉には少々へこんだ。

いや、4月は不可抗力だったんですよ?先月はわざとだけどさ。



「それに、これ以上聞き分けの無い生徒なんて聞いたこと無い。」

「俺そこまでですか?ひどいなぁ」



誰のせいだと思ってるんですか、とは言わなかった。


俺は先月のある日から格段に遅刻回数を増やしている。

その前にも遅刻はしていたけれど、こうも毎回トップで罰を受けるって訳じゃなかったのに。

何度染めようかと考えたか分からないこの天然ハニーブラウンの髪だって、ちっとも苦にならなくなったのに。



それが一ヶ月前のあの日、貴女に出会ったからだってこと、気付いてないでしょう?



「とにかく、罰は今週中に決めておくから…逃げないように」

「恭弥さん」



呼び名の変化に呆気にとられた彼女に触れるのは意外と簡単だった。

この子でもこんな表情をするんだ、ということを俺以外の誰が知っているんだろう。



「逃げませんよ」



…俺だけで良い。少なくとも、今しばらくは。



「だって、恭弥さんが見張っててくれるでしょう?」

「な…っ」



形の良い頭をポンポンと撫でると、彼女の白い頬にほんの少し朱が走る。

それが微笑ましくて嬉しくて、満足そうな顔をすると、不愉快そうに眉をひそめた。



「何それ」

「…分かりませんか?」



彼女は肯定しなかったけど、俺は構わず囁いた。



「沢田先輩ってちゃんと呼んでくれたら教えてあげます」



面白いように固まった彼女を放って、そろそろ授業行ってきます、と付け加えて歩き出した。



「……呼ばない。絶対呼ばないっ」



頑とした返事には耳を貸さなかった。



「……つれないなぁ」



誰もいない昇降口でぽつりと呟くと、小さく笑みが零れた。




雲雀さん


君は厄介だと言うけれど、




ドジでダメな俺を捕まえたのは、貴女の方なんですよ?


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